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女湯に男児連れは何歳まで? でも、年齢だけで解決できない事情も…。
~子育ての素朴なギモン。こんな時どうする?~

子育てで、戸惑いや悩みは尽きないもの…。例えば、ネット上でよくこんな投稿が議論になっているそう。“女湯に小学生男児は入ってこないでほしい!!”。確かに、乳幼児の男児を迷いなく女湯に連れて行っているママは多い。でも、何歳までなら男児を女湯に連れて行っていいのでしょうか? 明確な年齢制限はあるの? そこで、『1人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ』の著者・立石美津子さんにお話しを伺いました。

●議論が絶えない“女湯に男児問題”。年齢制限だけで画一的に解決できない様々なケースも…。

「“男児が女湯に何歳まで?”という問題は、たびたびネット上でも話題になっています。しかし、浴場での男女区別の年齢制限は特に決まったものはなく、自治体により考え方はバラバラのようです」(立石さん 以下同)

以下のように、例外とされる年齢が分けられている。

・ 6歳以下……京都府
・ 7歳以下……愛知県/滋賀県/鳥取県/宮崎県/熊本県
・ 9歳以下……青森県/宮城県/秋田県/茨城県/群馬県/埼玉県/東京都/神奈川県/富山県/石川県/福井県/山梨県/長野県/静岡県/三重県/和歌山県/岡山県/徳島県/愛媛県/高知県/福島県/大分県/長崎県/鹿児島県/沖縄県

・北海道・岩手県・山形県・栃木県・岐阜県・香川県では上限年齢を最大11歳(小学校5、6年生)に設定。

「このように、年齢制限にかなりの開きがあります。つまり、京都の男児が北海道に行けば、11歳でも女湯に入れるという、なんともおかしな状態になっているのです。しかも、温泉旅館や銭湯では、子どもに身分証明書を提示させるわけでもないですから、制限があってないようなものなのです」

さらに、年齢だけでは解決できないケースもたくさんあるからこの議論はなくならないという。

「実年齢が7歳であっても、小学校高学年くらいに見える発育状況の子もいます。“LGBT”の子どももいます。つまり、なんとなく“見た目の常識”というものがあり、人によって捉え方が異なるということがトラブルの元なのです」

その子を取り巻く事情というのも人それぞれだ。

「シングルマザーで父親に頼めないケース、障害児のケースなど、そうせざるを得ない人たちもいるので、画一的に決めることは非常に難しい問題なのです」
女湯に男児連れは何歳まで?
 

●年齢制限だけでは解決できない問題だからこそ、互いの理解と配慮が解決へのカギ

では、やむを得ない事情がある場合、どう対処すべきなのか? 立石さんがご自身の経験をもとに提案してくださった。
「私自身、自閉症の息子をもつシングルマザーです。今は高校生になり、見た目は立派な大人。でも、頭のなかは幼児です。しかし、小学校4年生のときに旅館側から注意を受けたことがあったので、それ以降は次のように対処しています」

1)家族風呂の貸し切りがある宿を選ぶ

「家族風呂の貸し切りであれば、誰の目も気にすることなく親子で安心して入ることができますね」

2)1人で公衆浴場を使う練習をする

「私は広い大浴場も旅行の楽しみとして経験させたい思いがあったので、日々通わせている放課後デイサービス(=障害児の学童クラブ)の男性スタッフのヘルパーにお願いし、近所の銭湯で入浴のマナーを教えてもらいました。さらに、宿での一人男風呂デビューのときは心配でしたから、“障害があります。ご理解ください”という札を付けさせました」

3)宿泊部屋のユニットバスで身体を洗ってから大浴場の湯に一人で浸からせ、スタッフに配慮をお願いする。

「初めて行った大浴場で子どもが1人で身体を洗って、浴槽に浸かる…という工程は、どんな子にとってもなかなかハードルが高いですよね。そんなときは、事前に宿泊している部屋のユニットバスで身体や髪を洗うことを済ませ、大浴場の浴槽に1人で浸かることだけさせるのも方法のひとつです。
但し、いきなり湯船に入らずかけ湯をすることを教えましょう。それでも不安ならば、宿のスタッフの人に相談して少し気にかけて見ていてもらうということも交渉してみてはいかがでしょうか?」

つい“こちらには止むを得ない事情があるから許してください”とあぐらをかいてしまい、堂々と女湯に大きな子どもを連れていくと、結果的には周りの人に不快な思いをさせてしまうのが現状。ならば、このように、こちらもできる限りの配慮を心掛けて対処することも大事なのではないかと、立石さんは話します。

「こういった議論があちこちでされることで、年齢制限の問題に限らず、見えない事情を抱えた人たちがたくさん居るということも知っていただけたらと思います。そして、そういった人への理解や配慮、サービスなどが社会で広がっていけば、互いの不安や疑問が消え、もっと温泉を楽しめる人が増えていくのではないでしょうか」

子どもの発育状況もさまざま、取り巻く事情もさまざま…。年齢制限だけでは解決できない問題だからこそ、互いの理解と配慮が解決へのカギになるのですね。
(構成・文/横田裕美子)

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