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老後のお金を貯める行動に移せないのはなぜ?
~老後を見据え「貯め体質」になる~

老後資金にまつわる不安はつきないもの。どうすれば十分な貯蓄ができるのか? 世の中にはノウハウを伝える書籍や情報も溢れています。

しかし、そうした知識を耳にしても、すぐに実践できる人もいれば、ズルズルと何もはじめられない人もいて、前者は“しっかり者”、後者は“怠惰”と性格の話になりがちですが、はたして本当にそうでしょうか? 

東京・銀座にある「元気が出るお金の相談所」所長で、22年にわたり相談者を“貯め体質”に導いてきたマネーセラピストの安田まゆみさんに聞きました。

●“貯め行動”は明確なビジョンありき!

ファイナンシャルプランナーとして、年収170万円のシングルマザーから、数億円の資産家まで、5000件以上の相談に乗ってきた安田さん。老後資金のような長期のお金を貯められない人の特徴について、「将来についての明確なビジョン(未来像や見通し)がないからです」と指摘します。

「何を目指して貯めればいいのか具体的に定まっていないと長期貯蓄は難しいと思います。目的や目標、具体的なイメージがないと、貯めにくいです。お子さんの将来や自分たちの老後について、『こんな生活を送りたい』というイメージを持てば、その実現のために、これからどんなことをすればよいのか、具体的な計画が立てられます。まずは、これからの人生の将来像を描いてみましょう。それによって、これからの人生でどんな出費が発生するのかがわかるようになります」(安田さん、以下同)

何事も重い腰をあげるには明確なビジョンが必要。老後資金という長期貯蓄に挑むうえでは、より確固とした目標がなければ、行動に移せないというのはよく理解できる話です。

「これからの人生の見通しを立てるためには、未来予想図をかきましょう。大きなライフイベントだけではなく、子どもの学齢も書き出しながら、いつ頃何にいくら掛かるのか、細かく表に書き込んでいきます。そうすると、20代や30代でも、そんなに悠長にしていられないということがリアルに実感できるはずです。この表を作っていくことで、『この年に子どもが中学に入学して、お金がかかるわ。塾代なども考えたほうがいいわね。ということは夫だけの収入だと貯められないから、自分がパートして稼がないとマズいかもしれないわ』と、自然と貯めるための方法を考えるようになります」
老後のお金、貯める行動に移せないのはなぜ?
 
将来のお金のことを思うとちょっとブルーになるのは、人の常。リアルな金額の「見える化」にためらう人もいるかもしれません。しかし、安田さんは「人間だれしも『明らかにしたくないことから目を背ける』心理を持っています。それを、乗り越えないと“貯め体質”にはなれないです。夫婦で支えあって一歩を踏み出してほしいですね」とアドバイスします。

●緩んでしまった財布は働き世代で締める癖をつける

また、働き世代で財布の緩んでしまうと、リタイアしてから苦労することになると言います。

「一度財布が緩んでしまった人は、退職してからも現役時代と同じ感覚で出費をしてしまうんです。そうなると、いくら老後資金に余裕があっても、すぐに使い切ってしまいます。たとえば、会社員の場合は50歳になったときに給料は頭打ちになりますが、さらに55歳で役職が外れると、その分が減り、さらに60歳でいったん退職。定年延長のお給料は、それまでの月50万円くらいの手取りから、月24万円くらいにガクっと減るわけです。この生活の変化にすぐに馴染もうとするのは至難の業。実際のところ退職後に家計がずっと赤字だという方も多いです。そのためにも、早いうちから将来のお金の流れのイメージを作り、自分たちが老後にやりたいことや望む暮らし方などのビジョンを描いて、その実現のために、お金との付き合い方を学んだ方がいいでしょう」

もちろん、子育て世代ともなると出費が嵩んで、老後のための貯蓄どころではない、という人も少なくないでしょう。ただ、抑えるところは抑える“メリハリ”がポイントのようです。

「よく聞くのが子どもの習い事にお金を惜しまず、それゆえにお金が貯まらないケース。たとえば、学習塾の夏期講習に行かせるだけでも、ボーナスから数十万円が飛んでいく…なんてよくある話です。なかには、夏期講習は行くものだと決めつけているご家庭もありますが、私は『そのスタンスを決めるのはご両親次第です』とお伝えしています。たとえば、我が家の場合、『毎月の塾にはいくらまで出すけど、夏期講習にはお金は出しません』と小さい頃から伝えていました。ギリギリに言うのは子どもが可哀想なので、家庭がどういう方針なのかは、早くから子どもを交えて意思統一してほしいと思います」

貯蓄の必要性を“漠然と”感じているだけでは、なかなか実行に移せないもの。億劫かもしれませんが、なるべくなら早いタイミングで「家族のための貯蓄のビジョン」について考えることが望ましいようです。

(取材・文=末吉陽子/やじろべえ)

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